- 2023年11月2日
「2025年7月、日本に未曾有の大災難が襲う──。」
そんなセンセーショナルな“予言”が、今SNSや動画サイトで拡散され、メディアや観光業にまで影響を及ぼしています。
なかには、「津波が来る」「隕石が落ちる」といった具体性を帯びた噂もあり、現実に航空会社が日本行き便を減便するなど、まさかの社会的影響まで出始めているのです。
発端は一冊の“夢日記漫画”──『私が見た未来』

この現象のきっかけは、漫画家・たつき諒さんが1999年に発表した一冊の漫画『私が見た未来』。
作者が見た夢をそのまま漫画化したもので、当初は一部で話題になる程度でした。
しかし2011年、東日本大震災の発生により状況が一変します。
なんと、1998年に描かれた「2011年3月、大災害が来る」という夢の記述が実際の出来事と一致し、「予言が当たった」とSNSを中心に大きな反響を呼んだのです。
🕓 完全版に描かれた“新たな予言”とは?
1. 日時が特定されたビジョン
- 夢日記には「2025年7月5日午前4時18分、大震災、大津波、日本消滅」と明記されています
- この具体性が、「いつ何が起きる」かを示すように受け取られ、SNSでは“地震が来る日”として注目を浴びました。
2. 海底破裂と巨大津波の象徴的描写
- 夢の中では、日本とフィリピンの中間海域の海底が「ボコン」と破裂し、海水が噴き上がるイメージが描かれています。
- その後、東日本大震災の津波を上回る高さの巨大津波が太平洋沿岸を襲います。
- また、“2匹の龍が海底裂け目に向かう”という幻想的な描写も含まれており、物語性を強めています。
3. 壊滅後の“希望ビジョン”も健在
- ただし、この夢は単なる災害描写では終わらず、壊滅的な状況ののちに人々が助け合い、再生していく「輝かしい未来」が描かれています 。
- 作者は、恐怖を煽るのではなく「備えるきっかけ」としてこのビジョンを伝えたい意図があるとされています 。
🔍 なぜこの予言は注目を集めたのか?
- 日時が具体的すぎる
「7月5日」「4時18分」という明確なタイミングは、人の不安を物理的な“時限爆弾”のように感じさせます。 - 視覚的に強烈な描写
海底破裂・巨大津波・龍という象徴的映像が、想像力を刺激し、SNSでシェアされやすい構造になっています。 - 物語とメッセージ性の併存
災害シナリオだけでなく、復興・希望の要素も含まれていることで、単なる不確かな予言ではなく、「備える教訓」としての意味づけがなされています。
🧠 注意すべきポイント
気象庁や専門家は「日時・場所の指定された地震予知は不可能」と断言しています。
これは完全に“夢の映像”からの描写であり、科学的根拠に基づく予測ではありません。
作者自身はこれを「知らせ」として捉えており、「防災意識の契機になれば」という意図が語られています 。
科学的根拠は? 気象庁の公式見解
気象庁は、「日時と場所を特定した地震予知は現在の科学では不可能」と明確に否定しています。
日本には緊急地震速報や津波警報など、発生後に迅速に対応する体制が整っており、“いつ起こるか”を事前に断定することはできません。
予言が注目されることで、正しい防災意識が損なわれてしまうリスクもあるため、冷静な対応が求められます。
噂は現実に影響を及ぼしている──観光・航空業界の混乱
- 香港発の旅行予約が最大83%減:Bloombergのデータによると、日本行きの航空券予約が大幅に減少。
- 実際に減便・運休が発生:グレーターベイ航空や香港航空が仙台・徳島便を減便、または運休へ。
- 宮城県知事も懸念を表明:噂により観光が打撃を受けているとし、「非科学的な情報に惑わされないように」と訴え。
なぜ人は“予言”に惹かれるのか?
心理学的には、人は「曖昧な表現」を自分に都合よく当てはめる傾向があります。
これは「回顧性予言」と呼ばれるもので、「過去の予言が当たった」と感じるのは後付けの意味づけが大きいのです。
また、「具体的な日付」が提示されると、人は不安を明確な“形”で受け入れやすくなります。
これを「セルフ・ハンディキャップ」と言い、予想外の未来へのストレスを軽減しようとする心理的反応です。
噂に振り回されないために、今できること
- 「予言」をうのみにせず、公的機関の情報に基づいた行動を心がける
- 災害時の備え(水・食料・防災グッズ、避難経路の確認など)を日頃から見直す
- 家族や周囲と「もしもの時の連絡手段」を話し合っておく
結論:恐怖に怯えるより、防災を“習慣化”するチャンスに
『私が見た未来』の“予言”が当たるかどうかを論じるよりも、これをきっかけに自分や家族の備えを見直すことに意味があります。
噂がきっかけであっても、防災への意識を高めること自体は社会全体にとってプラスになるはずです。
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ayano ブロガー
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